王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます
「傷つくなぁ、そんなに警戒しなくてもいいのに…」
「いや、キースは油断ならないからな」
「断って正解ですよ」
長年、一緒にいる幼馴染のクフォードとレーウィスがそう言っているのだから
これからも気を付けなければいけないとルージュは強く思うのだった。
そんなことやり取りをしながら温室にたどり着き、今はどこから現れたのかメイドがお茶を入れてくれている。
「ここはな、代々王族と王族が信用するものしか知らない場所なんだ」
「学園を創設した王族が、たまには息抜きも必要だと言って造らせたんだって」
「バレないよう、草はある程度わざと残しているんです」
「えっ、じゃあ私に言ったらダメなんじゃ…?」
会って間もない自分に話すことじゃないだろうと、ルージュは焦った。