例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「変な妄想しているだろ」

「えっ、そんなことないよ⁉ ただ、白馬が似合うだろうなぁ、って」

「妄想やめろよな。……恥ずかしい」



そっぽ向いてしまった冬弥くん。

その頬は少し赤い。

……王子様役に照れているのかなぁ。



「冬弥くんの王子様、楽しみにしているね!」

「やめてくれ……」



他愛もない会話。

冬弥くんと話している時間はあっという間で。

気が付けば学校に着いていた。



「今日の午前中の授業は、文化祭の準備に変更だよね?」

「……だな」

「劇の練習頑張ってね!」

「……やだ」

「私も頑張るから!」



……頑張るといっても、私は裏方。

衣装作り担当だ。

冬弥くんの衣装も格好良く仕上げる!

と、ひとりで意気込んでいることは内緒。
< 10 / 287 >

この作品をシェア

pagetop