例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「じゃあ、白雪姫のセリフから!」

クラス委員長が劇の練習を進めてくれる。

今回白雪姫役に選ばれたのは、如月 美波ちゃん。

美波ちゃんは大人しくて表舞台に立たないような、そんなイメージの女の子。

私もあまり話さないから、美波ちゃんがどんな子なのかイマイチ分からないけれど……。


美波ちゃんはみんなの前に立つのが恥ずかしいのかもじもじしていた。

教室の前方で、クラスメイトに見られながら練習するのは確かに恥じらいが出るかも……。

だけど、それでは練習にならないようなので。



「声が小さいよっ」



と、委員長の指摘が入る。

その度にビクッとする美波ちゃん。

そんな感じだから思うように練習は進まない。
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