例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
呼吸は完全に元に戻った。

だけど、もう少しだけ心を落ち着かせたい。

ずっと張り詰めていた心。

それが解け、今は心地良いと思える。

太陽が眩しくて目を閉じる。

日差しを全身に浴びていると、段々眠くなってくる。



「……落ち着いたね。このまま寝ていいよ」



湊くんの言葉は、最後までよく聞き取れなかった。

だけど、全てを包み込むような柔らかい声に安心した私は、そのままゆっくりと眠りについた。


どんな夢を見ていたんだろう。

長い夢のような気がする。

夢の中の私は、どんな顔をしているのか分からない。

分からないけど、久しぶりに穏やかな空間にいる気がした……。
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