例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「後夜祭の花火が上がる前、如月さんは嘘をついたよね?」

「っ、」

「私に嘘を……?」

「そう。如月さんは優奈ちゃんに嘘をついた」



息をのむ。

それから湊くんが口を開く。

湊くんの放った言葉は信じたくないものだった。



「冬弥が生徒会長の夏樹先輩に告白されたなんて嘘だよね」



え……。

言葉が出なかった。

冬弥くんが、夏樹先輩に告白されていない?

どういうこと?

冬弥くんを見ると『なんの話?』というように、首をかしげていた。



「花火の前。冬弥はどこに行っていた?」

「自販機……、だけど」

「そうだよね。あのとき優奈ちゃんは気づかなかったかもしれないけど、冬弥は缶コーヒーを2本手に持っていたよ」



後夜祭の花火が上がる前の記憶がよみがえる。

冬弥くんが夏樹先輩に告白されているかもしれない。

そう聞いて、教室を飛び出して。

湊くんとぶつかってしまって、そのまま泣き崩れた。

その姿を冬弥くんに見られて、逃げ出した私。


だけど。

湊くんが言っていることが本当なら。
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