例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「バイキング会場に向かおう」

「そう、だね」



気まずい雰囲気の中、私はベッドから降りる。

冬弥くんは目を伏せていて、なにを思っているのか分からなかった。

美波ちゃんは立ち止まったまま動かない。

湊くんは少し足元がふらついている私の手を取った。

そして湊くんは私にだけ聞える声でささやく。



「これから夕食だけど、無理はしなくていいから。優奈ちゃんが食べられる分だけでいいよ」

「え……」

「食べたいと思ったときに食べればいい。僕は無理強いしないから」



そう言う湊くんだけど。

無理強いはしないって言ったけれど。

駅前のクレープ屋さんで、無理矢理、私に食べさせようとしたじゃん。

そう言って湊くんを横目で睨むと、湊くんは苦笑いをした。



「あれは優奈ちゃんの気持ちを確かめたかったんだ。強引だったと思うけど……」

「私の気持ち?」

「うん。本当に食べられない状態なのか、ね」
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