例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
……そっか。

湊くんはずっと私のことを考えてくれていたんだ。

気づかなくてごめん……。


それと。



「あの、いろいろありがとう」



ずっと言えなかった言葉。

今、ようやく伝えられた。

湊くんには感謝しかない。



「ほら。みんなで行こう」



部屋のドアに手をかけた湊くんが振り返って立ち止まったままの美波ちゃんに声をかける。

美波ちゃんは唇を噛んだまま足を踏み出す。

冬弥くんも私に対してなのか、距離を置きながら歩く。


私たち4人の距離が遠く感じた。
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