例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
静かな空気を破ったのは冬弥くんだった。

箸をテーブルに置く音が聞えて思わず顔を上げる。



「優奈」



冬弥くんの目はまっすぐに私を見ていた。

そのまっすぐさにたじろいでしまいそうになる。

それでも冬弥くんの真剣な目に私は目をそらせない。



「話たいことがある。この後、2人で話したい」

「え、あ……。うん、いいよ」

「ありがと」



それだけ言って冬弥くんは再びご飯を食べ始めた。

美波ちゃんと湊くんも固まったように冬弥くんを見ている。

私もそのひとりだ。



「……なに?」



視線を感じたのか冬弥くんはぶっきらぼうに言葉を放つ。

私たちはその言葉に答えることはせず、食事を終えた。

そして会場を出る私たち。

会場の前で冬弥くんと私、湊くんと美波ちゃんで分かれる。

『また後で……』と手を振る。

湊くんは微笑みながら手を振ってくれ、美波ちゃんは最後までうつむいていた。
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