例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
冬弥くんを想う気持ち。

好きな気持ち。

好きなのに、素直に伝えられなくて。

胸が締め付けられる。



「今日の夕食のとき、見て分かったでしょ? 一緒にご飯を食べることも出来ないんだよ」



好き。

その言葉の代わりに、他の言葉があふれ出る。

涙もあふれて止まらない。



「デートだって運動ばかりになるよ」

「……うん」

「言い争いだってしちゃうと思うよ」

「……いいよ」

「私の体はきれいじゃないよ」



後頭部と背中に冬弥くんの手の温かみを感じた、その瞬間。

私は冬弥くんに引き寄せられるように抱きしめられた。

冬弥くんの胸に私の額が触れる。

力強い腕に強く抱きしめられる。

冬弥くんの鼓動の音と私の鼓動が交じり合う。
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