例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
搬送先の病院。

バタバタと医師や看護師が動き回る。


そして。

そのまま湊くんは手術室へと運ばれていった。


手術室のランプが赤く光る。

私は扉の前で呆然と立ち尽くすことしかできなかった。


なんで……。

なんで、湊くんが?

手術ってなに?

手術が必要なほど危ない状態ってこと?

なんで?

だって、さっきまで普通だったのに……。


体が震える。

怖い。

湊くんの体は大丈夫なのか。

目を覚ましてくれるだろうか。


そんな不安と恐怖が押し寄せてくる。



「優奈っ」

「優奈ちゃん!」



振り返ると冬弥くんと美波ちゃんが走ってくる。

急いで駆けつけてくれたことが伝わる。
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