例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「あなたがっ! あなたがいなければっ、湊は穏やかに過ごせていたのに!」

「え……」

「湊は昔から病気を抱えてっ、運動もできない体なの!」



湊くんが病気。

初めて知った事実に目の前の何かが崩れていく。


そういえば、湊くんが走っているところを見たことがない……。

華奢だと思っていた体は、病気を抱えていたから……?


それに。

私が海辺で呼吸が苦しくなったとき冷静に対応してくれたのは、もしかして。

湊くん自身が経験していたことだったから……?


私に”心の病気”と言ったのも、涙を見せたのも、全部全部……。
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