例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「そんな湊を旅行に連れて行ったりして! 神経がおかしいんじゃないの!?」

「……」

「五体満足のあなたになんて、湊の気持ちは分からないでしょうね!」



お母さんの、言う通りだ……。

私は湊くんのことをなにも知らずにいた。

頼ってばかりで心配もかけた。

それが湊くんの負担になっていたのなら。

この状況になってしまったのは、全部私のせいだ……。



「ごめんなさい……」

「謝っても湊は元気にならないのよ!?」



帰ってちょうだい。

そう言うお母さんに私は頭を下げた。


ごめんなさい。

湊くんを大切にできなくてごめんなさい。

私は湊くんの友達でいる資格もない。


私はそっと病室をあとにした……。
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