例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
湊くんと冬弥くん。

2人は正反対のタイプだけど、仲が良い。

学校がお休みのときは、私を含めた3人で出かけることもある。

最初の頃は誘われても『私も一緒にいいのかな?』なんて思っていたけど。

今では湊くんともすっかり打ち解けて、一緒にお喋りすることも多い。



「それより、冬弥はここにいていいの? 王子様役でしょ?」

「出番はまだだから」

「ふふっ。冬弥らしいね」



2人のやり取りに、笑みがこぼれた。


それにしても。

私、なにかを忘れている気がする。

劇の練習をのんびり見ている時間はないような……。

なんだっけ?

多分、劇で使う……。



「あ、そうだった! 衣装作らなきゃっ」



思い出した。

私、衣装担当なのに衣装を作っていない。

なんで大切なことを忘れていたんだろう。

急いで作業しなくちゃ。
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