例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「ううん。……私が見る」

「大丈夫か?」

「2人がいてくれるなら、」



私は恐る恐る引き出しに手をかけた。

携帯を手に取り、電源を入れる。

光った画面に映ったのは、湊くんの名前。

震える指で画面のロックを解除する。

湊くんからのメッセージを開く。


そこに書かれていたのは……。



「優奈ちゃん」



病室の扉が開く音と同時に、聞き覚えのある声。

驚いて携帯から顔を上げる。

冬弥くんも美波ちゃんも驚いた様子で扉の前に立つ……。

湊くんを見つめていた。



「優奈ちゃん、こんにちは。……って、みんな揃っているね」

「湊くん……。本物なの?」

「本物なのかって、ひどいなぁ」



そう言って笑う湊くん。

湊くんは入院患者のための病院着を来ていて、以前よりも体がやせ細っていた。

だけど、表情は明るくて。

あの笑顔は湊くんの笑顔だった。
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