例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
教室に入ればクラスメイトから、冷ややかな目で見られた。

冬弥くんの席の周りには湊くん、美波ちゃんがいた。

その目は私に『大丈夫?』と、問いかけている。

私は曖昧に頷く。

軽蔑するような視線に耐えながら私は席にたどり着いた。



「おはよう」

「おはようございます」



湊くんと美波ちゃんが挨拶をしてくれる。

私も挨拶を返しながら輪の中に入る。



「退院おめでとう」

「湊くんも。……おめでとう」



冬弥くんとも目が合ったけど、私は目をそらしてしまった。

目を合わせることができない。

冬弥くんに迷惑をかけちゃいけない。

だから、私は……。



そう思っていると、ひそひそ声が聞こえた。

パッと振り向けばクラスメイトが私を軽蔑するような目で見ている。

クラスメイトだけじゃない。

教室のドアから覗き込むように視線を向ける他のクラスメイト、他の学年の人たち。
< 222 / 287 >

この作品をシェア

pagetop