例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
やめてよ。

そんな顔をしないでよ。

冬弥くんを、他の人に傷つけられたくないんだよ。

冬弥くんを守るためには離れなくちゃいけないんだよ。



「私、冬弥くんの過保護みたいな部分、嫌いだったの」



嘘。

過保護なんて思ったことない。

大切にしてくれていることが毎日伝わってくる。



「それに人気者の冬弥くんといると、女友達もできないし」

「……っ、」

「私はなにもしていないのに、冷たい目で見られて陰口言われるのもうんざり」



冬弥くんと一緒にいられるなら、冷たい目で見られてもいい。

陰口なんて気にしない。


だけど。

そうでも言わなきゃ、冬弥くんと離れられなくなる。


だからこそ。

私が悪者になって、冬弥くんを傷つけなくちゃいけない。



「そういうことだから……」

「ちょっと待てよ、」



私は冬弥くんの言葉を聞きたくなくて、教室を飛び出した。
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