例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「もう、生きていたくなんかないっ」

「優奈っ!」



今。

私、なにを言葉にした?


生きていたくない。

そう言った。


言ってはいけない言葉。

だけど一度言葉にしてしまったら、ダムが崩壊したように残酷な言葉があふれ出る。


人を傷つけたくない。

そう思っていたのに。

私の行動は人を傷つけている。

分かっているのに。

止まらない。



「……病院に行きましょう」



私を抱きしめるお母さんの腕に力が入る。

暴れる私を拘束するかのように。


やだ。

病院に行きたくない。

また入院になってしまったら嫌だ。


……でも。

入院したら全てから逃げ出せるかな。

学校のことや大切な人たちのことを考えずに済むのかな。

お母さんを突き飛ばすこともなくなるかな。

そう思ったら、入院する以外の方法は考えられなくなった。
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