例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
私は再び入院することになった。

担当医は変わっていない。

先生はあの穏やかな笑顔を私に向けてくれた。

だけど、今の私には笑顔がなくて。

無理矢理でも笑みを浮かべることができなかった。



「優奈をお願いします」



お母さんが頭を下げる。

私のせいでお母さんが頭を下げている。


ごめん。

やっぱり私の存在は人を傷つけるんだ。


ごめん。

やっぱり生まれてこなきゃよかった。

……ごめん。


それからお母さんは私に向かって言った。



「これから学校に行って、休学届を出してくるから」

「……うん」

「優奈はしっかり休養を取りなさいね」



そう言って、お母さんは再び先生に頭を下げてから病室を出て行った。


残ったのは私と先生だけ。

先生は私に話しかけてくれたけど、私は答えることができなかった。


明日また話しましょう。

午前10時ごろまた来ますね。

そう言って、先生は病室を出ていった。
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