例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「これだから、みんなに”デブス”って呼ばれちゃうんですよね」

「そんなこと……」

「でも、いいんです。私は食べることが大好きですから」



美波ちゃんは卵焼きを口に含んだ。

その顔は本当に幸せそうで。

美味しそうにお弁当を食べている美波ちゃんは可愛かった。

ご飯を美味しそうに食べる人って素敵だと思う。

見ているこっちまで幸せな感情になる。



「美波ちゃんのお弁当、美味しそうだね」

「早起きして作っているんです。この量を作るのはなかなか大変ですけどね」

「えっ、美波ちゃんが作っているの⁉」

「はい。良かったら、綾瀬さんも食べますか?」



重箱を差し出した美波ちゃん。

並んでいるおかずは、どれも本当においしそうで。

思わず迷ってしまう。



「じゃあ、卵焼き……。もらってもいい?」

「はい! 甘いのとしょっぱいのどちらにしますか?」

「えっ。2種類も作ったの⁉」

「はい」



と、微笑む美波ちゃん。
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