例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「今日は優奈ちゃんに話したいことがあってきたんだ」

「……なに?」



湊くんの顔から笑顔が消えた。

真剣なまなざしで私の目をとらえて離さない。

心臓が変にバクバクする。



「単刀直入に言うね」



湊くんはそっと手を伸ばし、私の手を握る。

触れた手が温かい。

そして湊くんははっきりと言った。



「優奈ちゃんのことが好きなんだ」

「え……」

「僕と付き合ってほしい」



戸惑いを隠せない私。


湊くんが、私に告白?

なんで。

なにかのドッキリとかサプライズ?

そんなの嬉しくもないし、冗談もやめて欲しい。



「冗談じゃないよ。今までは冬弥も優奈ちゃん一筋だったから、僕は気持ちを隠していたけど」

「……」

「今の冬弥を見ていたら、冬弥には優奈ちゃんを任せられないと思った」



今の、冬弥くん?

冬弥くんはどんな状態なの?

そんな疑問が浮かんだけれど、私はすぐに振り払った。


だって。

私が冬弥くんを想う資格はないんだから。

もう、恋人でも幼なじみでもない。

ただの他人なんだから。
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