例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
私を受け入れてくれている。

幸せな気持ちになる。

私は涙を浮かべながら笑顔で言った。



「ただいまっ」

「おかえり。今日は優奈の好きな唐揚げがあるぞ!」

「食べるっ!」



今までの私だったら。

唐揚げなんていらない。

そう言って、唐揚げも優しさも突き返していた。

だけど今は、食べたいと思える自分がいる。


食べたら多少は太ることへの恐怖感は生まれると思うし、怖いと思う自分もいる。

それでも。

お父さんとお母さんの気持ちは嬉しいから。

私は荷物を置いて、椅子に座った。


テーブルの上には、私の好きなものばかりが並んでいた。

私のために作ってくれたんだと改めて実感する。



「みんなで食べるか!」



エプロン姿のお父さんも椅子に座る。

家族3人で囲む食卓。

久しぶりだった。

不思議な感覚。

私たちは手を合わせた。
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