例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
生徒総会が始まる。

私たちはステージの上に立つ夏樹先輩を見つめた。

マイクを通して夏樹先輩の声が響く。



『今日は元生徒会長としてみなさんにお伝えしたいことがあります』



ざわついていた体育館が静まり返る。

なんの話をするのだろう。

そう思いながら生徒たちは夏樹先輩の言葉を待っている。



『単刀直入に申し上げますと、自分たちの品格を落とす行為をやめてください』



夏樹先輩は言葉を続ける。



『他人に対して暴言を吐くなどをする行為。最近、その光景をよく目にします』

「……」

『誹謗中傷は一歩間違えれば犯罪につながります。そうなれば1度しかない高校生活を無駄にしてしまいます』



夏樹先輩が言葉にしたこと。

伝えたかったこと。

それは自分と重なる部分があった。
< 264 / 287 >

この作品をシェア

pagetop