例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

恋する女の子。

「……っていうことがあったんだよ!」



放課後。

いつも通り、冬弥くんと下校する。

興奮気味にお昼休みの出来事を冬弥くんに話す。



「へえ。良かったね」

「もうっ! 反応薄い!」



もっと喜んでほしかったのに!

高校入学してから初めての女友達だよ!?

私にとって、貴重な出来事なんだよ!?


頬を膨らます私に、やれやれといった感じの冬弥くん。

呆れている表情。

だけど、その目を見れば優しくて。

本気で呆れているんじゃないと伝わってくる。



「良かったな。友達出来て」



ぽんぽん。

頭を撫でてくれる冬弥くんに胸がきゅうっとなる。

最近、頭撫でてくれることが増えた気がする。

そのたびにドキドキしてしまう私がいる。

もっと撫でてほしい。

離れていく手が寂しい。
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