例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「高校生?」

「あ、はいっ」

「初々しいねー。付き合ってどれくらいなの?」



お姉さんに言われて思わず繋いでいた手を離す。

冬弥くんの手……。

振り払っちゃったな。

ちらりと隣を見ると、冬弥くんは涼しい表情をしていた。


……そうだよね。

だって、私たちは。



「付き合っていなくて……。幼なじみなんです」

「幼なじみからの恋愛も楽しいよー?」



な、なんてフレンドリーな……。

突然話しかけられたことにはびっくりしたけど、気さくなお姉さんは話しやすかった。

冬弥くんは苦手なタイプなのかもしれないけれど、ね。



「彼氏さんイケメンだねー」

「だから彼氏じゃないですよー」

「幼なじみ恋愛も悪くないよ?  私も幼なじみ恋愛だったからさ!」



そう言って、左手を見せてくれるお姉さん。

薬指にはシルバーの指輪がはめられていた。

それってもしかして……。
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