例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「私からのプレゼント。って言っても、今度出そうと思っているクッキーの試作だけどね」

「もらっちゃっていいんですか?」

「もちろん! 今度、感想聞かせてよ」

「はいっ! また来ます!」



私はお姉さんに頭を下げてから、冬弥くんの元へ戻った。


素敵なお姉さんだったなぁ。

綺麗な人だったし。

明るくて気さくな人だった。

このクレープ屋さんが人気な理由も理解できる。



「ごめん、お待たせ!」

「大丈夫だけど……。また、なにかもらったの?」

「うんっ。試作中のクッキーだって!」

「へえ。……それより写真撮るの?」

「撮る!」



私は携帯をポケットから取り出して、カメラを起動させる。

冬弥くんの横に並んでクレープも一緒に写真を撮った。

撮った写真を2人で確認すると。



「もう1枚、撮ろ」



冬弥くんは私の携帯を手に取って、カメラを構えてくれる。

その横顔は格好良くて、思わず見惚れてしまった。
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