例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「もっとこっち」



そう言うと冬弥くんは、私を引き寄せる。

腕と腕が触れる。

顔が近い。

あと数センチで頬がくっつく距離。

カメラに映る自分たちの姿。

私の頬は赤く染まっていた。



「撮るよ?」

「う、うんっ」



シャッター音が鳴る。

冬弥くんは写真が撮れたことを確認してから、私に携帯を返す。


画面に映っている、私たちの姿。

写真越しでも分かる、幸せな感情。

この写真は大切にしよう。


ずっと。

忘れたくない思い出。
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