例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「いいかげんにしろよ」

「え……?」

「……っ!」



この空気を破ったのは冬弥くんだった。

誰も予想していなかった展開に教室は静まりかえる。

腕を組んで少し怒り気味の冬弥くん。

あの表情は、怒りを抑えて冷静さを保とうとしている表情だ……。



「白雪姫役に如月を選んだのはお前らだろ? なんで、応援しないんだよ」

「応援していないわけじゃ、」



冬弥くんの言葉に委員長が言い返す。

だけど、その言葉には先ほどまでの迫力は全くなくて。

冬弥くんが口を開いたことが予想外だったんだろう。



「委員長だけじゃない。こんな空気を作られたら、こっちだってやる気出ないから」

「ーっ。もともとやる気ないだけじゃないのっ!?」

「どこを見ていたらそうなるわけ? やる気なかったら、そもそもセリフなんて覚えてきてねぇよ」
< 47 / 287 >

この作品をシェア

pagetop