例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
分かっていたけど。

振り返ってしまったら、泣いてしまう気がして。

私は湊くんの声が届かなくなるまで走り続けた。


行きつく先は屋上だった。

ここなら、誰もいない。

そう思ったら、涙が止まらなくなった。



「ひっく……っ、うぅっ……」



私の涙はアスファルトに染みをつけた。

日差しの強さに、涙のあとはすぐに消えた。

空は青いのに、私の心は雨降りだ……。
< 57 / 287 >

この作品をシェア

pagetop