例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
どのくらい時間が経ったのだろうか。

太陽が沈みかけている。

かなりの時間、泣いていた気がする。


……そろそろ教室に戻らなきゃ。

表彰式はもう終わってしまったのかな。

後夜祭も始まってしまうよね……。

……教室に戻ろう。


私はゆっくりと立ち上がって屋上を後にする。

泣きすぎたのか、足元がふらつく。

教室に戻るの、しんどいなぁ……。


そんなことを思いながら歩いていると、いつの間にか教室についていた。

廊下にいても聞こえてくる、教室の中の笑い声。



「劇見てたら鳥肌立った!」

「如月さんが白雪姫役でよかった!」

「冬弥くんはみんなの王子様だけどねっ!」



なんて、今は聞きたくない会話。

やっぱり引き返そうかな。

後夜祭も参加せずに帰ろうかな……。

教室のドアにかけていた手を下ろす。

その場から去ろうと、体の向きを変える。
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