例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
……モテモテだなぁ。

きっと、湊くんのことだから、告白にも神対応なんだろうな。

それもファンを集める理由だと思う。


冬弥くんだったら……。

いや。

冬弥くんが告白されているところなんて考えたくもない。

うん、考えないようにしよう。



「……優奈ちゃん」



きっと、今の女の子……。

湊くんを後夜祭に誘うんだと思う。


……後夜祭。

花火。

私は冬弥くんと見るんだよね……。



「優奈ちゃん。……優奈ちゃん」



夜の屋上で花火を見る……。

屋上ってなんだかロマンチックかも。



「優奈ちゃんっ!」

「はいっ!?」



大きな声で名前を呼ばれて振り返れば、美波ちゃんが頬を膨らまして立っていた。


び、びっくりしたぁ。

美波ちゃんって、こんなに大きな声出せるんだな。

いろんな意味で驚いた。
< 66 / 287 >

この作品をシェア

pagetop