例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「合っている?」

「うん。この解き方で合っているよ」

「優奈は教え方もうまいな」



……役に立てて良かった。

勉強を頑張っていて良かったな、と思った瞬間だった。

思わず笑みがこぼれる。



「ありがとな」



気づけば冬弥くんの手が私の頭の上に乗っていた。

わしゃわしゃと髪の毛をかき乱すように撫でてくれる。


『ありがとな』


その言葉も嬉しかったけど、冬弥くんに触れてもらえることは更に嬉しい。


……今日、2回も頭を撫でてもらった。

冬弥くんとこうして一緒にいられるなら、他の女の子たちの視線も気にならない。

そう思えた瞬間だった。
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