例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「もう、やだよぉー……」

「優奈ちゃん!?」



涙を流し今にも崩れ落ちそうな私。

そんな私を抱きとめてくれたのは。



「湊くん……」

「どうしたの!?」



湊くんに抱きしめられたと同時に、私はその場に崩れ落ちた。

限界だった。

廊下にぺたん、と座り込む私。

そんな私を抱きしめるように湊くんは背中を撫でてくれている。


安心したのかなんなのか。

湊くんの顔を見たら力が抜けてしまった。



「あはは……。湊くんこそ、告白されに行ったんじゃなかったの?」

「それは断ったよ。それより、なにがあったの?」

「それっ、はっ、」



私は泣きながら話した。

冬弥くんが夏樹先輩に呼び出されていること。

告白されているということ。

冬弥くんがなんて返事をするのか、怖いと思うこと。

私は湊くんの胸の中ですべてを話した。
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