例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
後夜祭も終わり、日常に戻る。


お昼休み。

昨日の一件から冬弥くんと話せていない。

何度も話そうと頑張ったけど、気まずい空気に負けてしまった。

冬弥くんはずっと、窓の外を見ている。

目も合わせてくれない。

……冬弥くんがなにを考えているのか分からない。


私は……。

冬弥くんの気持ちを知りたい。

後夜祭の花火は誰と見たのか。

夏樹先輩と付き合うのか。

誰のことが好きなのか。


私は冬弥くんに向けていた視線をそらした。

いつもだったら、冬弥くんと湊くんと屋上でお弁当を食べていた。

最近は美波ちゃんも一緒に。

だけど、もう4人で食べる日もないのかな……。


結局。

私は冬弥くんに話しかける勇気もなく、お弁当を持って席を立った。
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