例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
そういう加藤さんはギャル。

確かに清潔感とは離れているかもしれないけれど、スタイルは良いし、綺麗な顔立ちをしていると思う。


それより。

冬弥くんの好きなタイプって夏樹先輩とかぶっている……。

現実をさらに突きつけられたような気がした。



「てか、清潔感ってなに?」

「んー。黒髪のさらさらロングヘアとか?」

「まじか。うちら金髪だし。ブリーチしまくりで髪の毛パサパサ」

「諦めろ、ってことじゃない?」



そう言って笑う加藤さんたち。

……私の髪の毛は栗色で少しくせっ毛。

私とは反対に夏樹先輩は黒髪のサラサラロングヘア。

それに綺麗なストレート。

夏樹先輩と共通点があるとすれば、ロングヘアというところ。


気分が沈んでいることを隠そうと必死な私に、美波ちゃんが気遣ってくれる。



「大丈夫ですか?」



私にだけ聞こえる小さな声。

私を気遣ってくれていることが伝わる。

大丈夫じゃないけど。

大丈夫。
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