例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「お母さん。明日からお弁当、自分で作るから」

「どうしたのよ、急に」



帰宅早々。

私はお母さんに宣言する。

ダイエットのために食生活を改善したいということ。

そのためにお弁当は自分で作るということ。

食事の量も自分で管理するということ。



「優奈はダイエット必要ないでしょ?」



そういうお母さんだけど、私の決心は揺るがない。


それに。

お母さんに言われても説得力がない。

お母さんは私と同じ身長なのに、私より細い。

以前、お母さんの健康診断の結果通知書を見たことがあった。

体重は私より少なかった。



「いいの。私が頑張りたいことだから」

「……分かったわ。それで優奈が納得するなら」



でも、無理はしないように。

お母さんはそう言った。

無理なんてしないよ。

普通に頑張ればダイエットは成功するはず。

だから安心して。


そう伝えると、ようやくお母さんは笑顔を見せてくれた。



「ちなみに今日の夕飯はなに?」

「唐揚げよ」



唐揚げか。

食べたいけど……。

私の大好きな唐揚げだけど。

そこで食べてしまったら止まらなくなるのは目に見えている。

1個、2個……と、食べてしまえば最終的には数えきれない量を食べているときがほとんど。
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