例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
いつもと変わらない朝。

冬弥くんと一緒に登校する。

家がお隣さんだから、一緒に登校することが私たちの日課になっている。



「もうすぐ文化祭だなー」

「そうだね。劇のセリフ、ちゃんと覚えている?」

「一応な」



期末テストが終わったら、いよいよ文化祭。

私たちが通う高校の文化祭は7月の中旬に行われる。

文化祭まであと1週間。

クラスの出し物は劇に決まっている。

内容はグリム童話の”白雪姫”。

もちろん王子様役は冬弥くん。



「王子様役とか、キャラに合わないよなぁ」

「冬弥くんほどぴったりな人はいないと思うよ?」



うん。

冬弥くんは王子様の衣装を完璧に着こなせると思う。


想像してみると……。

やっぱり似合う。

衣装を着て白馬に乗ったら、本当に王子様。
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