例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「チケット……?」

「はい。海沿いのホテルの宿泊チケットをもらったので、良かったら……」



美波ちゃんからのお誘い。

夏休み期間中も会えるなんて嬉しい!

受け取ったチケットをよく見れば、有名ホテルの名前があった。

普段旅行に行かない私でも知っているくらいの名の知れたホテル。



「ここって、凄く高級なホテルだよね? もらって大丈夫なの?」

「はい。受け取ってください」



そう微笑む美波ちゃんはまさに天使。

私はありがたくチケットをもらうことにした。

そのチケットを眺める。

海沿いのホテル……。

ひとりでプールに行くより断然良い。

むしろ何倍も嬉しい。



「ありがとう」

「いえっ。私も優奈ちゃんと一緒に行けたら嬉しいです」

「私も嬉しいよ!」



チケットはなくさないように大切にしまっておこう。

私も手帳に挟んでおこうかな。

そう思って引き出しから手帳を取り出していると、美波ちゃんが寝ている冬弥くんの席に近づいた。
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