短編集
✕ ✕ ✕
「なぁ、俺好きなんだけど」
「おう」
私は口に餃子を含みニラと肉の丁度良いバランスを噛み締める。
「私のことか」
「そう」
目の前の彼も同様に餃子をタレにつけて美味しさを口に詰める。
「さいですかー」
流石に三度目ともなればもうツッコミを入れる気にさえならない。
「わけはないんだよなー」
「あんた仏の顔も三度までってことわざ知ってる?」
「なんでこう毎度、毎度、私にその告白する時こう…… なんかそういう雰囲気じゃない時なんだよ」