短編集
「ち、違うの!あれは言葉の綾というか」
「違うんですか?」
彼が目に見えて落ち込む。
その姿はさながら捨てられた子犬のようで
うっ、やめてくれ!私はその顔には弱いんだ。
「…… すいません、違います」
つい正直に口が開く。
「わっ、私もさっき自分で言って初めて気付いたん、だけど…… 多分君が言う通り…… だと…… おっ、思われ、ます」
恥ずかしさで今すぐどっか行きたいー。
私は羞恥心で爆発しそうな顔を下に向ける。