短編集
菓子は甘く、君は甘く
「ハッピーバレンタイン!はいどーん」
「…… なにこれ?」
俺の目の前にドンっとおよそ菓子とかそんなものが出すはずのない音とともに置かれたタッパー。
「肉じゃが」
「先程はなんて?」
「ハッピーバレンタイン」
「…… んー、おおよそ俺の知ってるバレンタインとお前のバレンタインの多大なすれ違いが発生しているとみた」
「なに?お前17年生きてきてバレンタイン初めてなの?」