短編集
「彼氏のほうが背低い~」
「逆に彼女は高くね笑える」
その言葉を聞いた瞬間頬が熱くなった。
「ねー、一瞬カップルに見えなかった」
「てか、姉弟とかなんじゃね?」
「え~、姉弟であの距離ならちょっとキモいよ」
「だよな。じゃあカップルか俺があの身長なら絶対あんな女と付き合わねぇわ」
「ちょっとヒドイよ~」
…… どうしましょう。
私のせいで駆君まで悪く言われてます。
ショックと不甲斐なさのあまり手先が頭と同じように冷えていく。
ごめんなさい。ごめんなさい。駆君。
「……」
駆君も何も言いませんし、本当にそう思ってたりして、
つい、涙が出そうになった。