短編集

「ん？落ち着かないのが、だ」



彼は笑顔で1人だけスッキリとした顔をしてそう答えるが、私はますます意味が分からないという顔で彼を見る。



「落ち着かないとどうしていいの？」



口から疑問が流れ落ちた。



「うん？いや、委員長が俺のこと落ち着くって言ってくれて嬉しくはあったが」




「やっぱり男としては好きな女にあの距離で落ち着かれてもちょっと思うところがあるからな」




「だから落ち着かないって言ってくれて嬉しかったんだよ」





「そっ、そっか」





あぁ、なるほど。落ち着かないってそういうこと…… ！？！？




彼の太陽のように暖かい笑みがこちらを向き危うくそのまま流してしまいそうになったが、すぐに彼の発言に仕込まれた爆弾に気付く。