アイドルと私。
「だからさ、一緒に住まない?」

「え!?今なんて…?」

「紗莉ちゃん、一緒に住もう。そしたらこれから会えるよ、毎日。勝手に物件決めちゃったし、もし一緒に住んでくれるなら、家具家電は紗莉ちゃんに任せるよ?紗莉ちゃんが住みやすいようにしていいよ。」

顔を見ると真剣な顔で、本気で言ってくれてるんだなと伝わる。

「それで、私の職場の近くにしてくれたの?でもそれだと雅人くんの仕事に影響はないの?」

「うん、通いやすい方がいいかなって。俺はマネージャーが車で迎えに来るから、都内だったらどこでもいいし、対して前の家とさほど変わらないよ。あ、中見てみる?」

「うん、見てみようかな。」

「じゃあここがリビングとキッチン。紗莉ちゃん料理好きそうだから、キッチンにはこだわって料理しやすい環境にしたよー。」

うん、それは凄くわかる。とりあえず広い。私のマンションのキッチンとは全然違う。コンロもIH2つに、ガスが2つ。魚を焼けるグリルもあって、料理スペースも広くて、洗い場も広い。L型キッチンで、私の家だと冷蔵庫の上に炊飯器や電子レンジを置いてたけど、ここならキッチン台の上に置いても全然余裕がある。
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