アイドルと私。
「じゃあ各部屋見に行こっか。」

リビングから出て、すぐ右手の扉を開けると、

「ここは物置部屋にしよっかなって。例えば夏は扇風機だけど、冬は電気ストーブだったら、閉まったり、引っ越してすぐは落ち着かないからとりあえずここに置いたり、後はダンボールとか。とりあえず色々置いていいよーって場所。」

そこは何も無くて。コンセント差し口や窓もないから、本当にそれだけの部屋みたいに作られてるみたい。こんな部屋があるのは憧れる。私はクローゼットに無理矢理押し込む事しか出来ないもん。

「じゃあ次はここねー、ここは二人の寝室。クローゼット大きいの。紗莉ちゃん服好きでしょ?だからクローゼットが大きいのも探す条件の一つだったんだ。」

さっきの物置部屋の反対側の扉を開けると、そこは広くて、エアコンも完備されてて、雅人くんが言う通り大きいクローゼットもある。大きいベッドやテレビなんか置いても余裕があるみたい。

「そして次はその隣ー。ここは紗莉ちゃんのお部屋ね。ここにもクローゼットはあるよ。1人になりたい時とか、好きにしていいよ。」

ここにもエアコンは完備されてて。寝室のクローゼットよりは大きくないけど、それでも十分の大きさだと思う。一人暮らし用のクローゼットみたい。
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