アイドルと私。

「何作るのー?」

キッチンに一緒に立つと嬉しそうに聞いてくる。

「んふふ、餃子パーティーしたいと思います。餃子の皮と庵を作ってもらいたいな。私は中華スープと唐揚げを作ろうと思って。」

アイドルに油なんて使わせて火傷されたら大変だし、直樹くんにはメインの餃子を作ってもらいたい。

「了解でーす。」

って材料や作り方を何も教えてないのに、ボウルを手に取って次々と皮を作る材料を入れてくの。

「へ!?直樹くん作り方知ってるの?」

「俺ね、粉もん得意なの。粉もんだけだけど。唐揚げや中華スープの作り方は知らないけど、小麦粉使う料理はよくやるんだ。だから餃子も作るよ。」

って言いながら次々やっていくから本当ビックリ。

「知らなかった。なんで粉もんだけなの?」

「小麦粉は暇つぶしに最適だよ。うどんとかお好み焼き、たこ焼き、パスタにケーキとか。俺ね、小麦粉を練ったり混ぜたりするのが好きみたい。だってこんな真っ白のただの粉が色んな料理に使われてて、そしてどれも味が違うのが楽しいみたい。餃子も家で皮を作るから作れるよ。」
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