アイドルと私。
「え？全員！？」

思わぬ提案にビックリする。

「そ。友達も優衣ちゃんだけじゃなくて…何人でも沢山呼んで欲しい！仕事場の人とかでも誰でも！紗莉ちゃんの人生に関わってる大切な人！」

「またそれはどうしてかな？」

今までは自分の仕事の都合が合った時に、1人でライブを見に行くか、優衣とタイミングが合えば優衣も誘って行ってたけど、こんな風に言われるのは初めて。

「いいの、理由は何でもいいの。でもとにかく紗莉ちゃんの大切な人達を全員呼んでライブしたいの！お願い！」

お願いされることでもないのに、何をそんなに必死に頼んでくるのだろう？

「分かった。皆に聞いてみるね。いつかな？」

「日時は再来月の第3日曜日。だから今から聞いてくれたら皆予定空けやすいかなって。」

こんなに用意周到で誘って来る事は滅多にない。

「もしかしてなんか雅人くん企んでる？」

気になって聞いてみれば

「企んでるってなに？」

って知らんぷりな顔をされながら、おかわりした煮込みハンバーグを口の中に頬張った。
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