スイーツは甘いだけじゃない
「美緒、結婚してください」
「……はい」
どんな瞬間よりも甘く、幸せである。美緒が涙を浮かべながら頷くと、薬指に指輪が嵌められる。
「綺麗……。とっても幸せだなぁ」
「うまくいくか心配だったから、本当によかった。……幸せにする」
軽く互いの唇が触れる。そして、美緒は渉と微笑み合いながら会場へと向かう。
その後、高校時代の友達と会って「プロポーズ!?羨ましい〜!!」と多くの友達から言われ、たくさん話した後、美緒は渉に迎えに来てもらって家へと向かう。
「実はね、特別な日だから作ったケーキがあるんだ」
「本当!?楽しみ!」
母親が作ってくれたオレンジのケーキだろうか、それとも渉が得意なモンブランだろうか、わくわくしながらリビングのドアを開けた美緒は、テーブルの上に置かれたケーキを見て固まる。
「渉くん、これって……」
そこにあったのは、美緒から両親を奪ったブランデーケーキだった。ふわりとブランデーの香りが漂う部屋で、渉と過ごすようになってから考えることのなかった事件のことが蘇る。
「……はい」
どんな瞬間よりも甘く、幸せである。美緒が涙を浮かべながら頷くと、薬指に指輪が嵌められる。
「綺麗……。とっても幸せだなぁ」
「うまくいくか心配だったから、本当によかった。……幸せにする」
軽く互いの唇が触れる。そして、美緒は渉と微笑み合いながら会場へと向かう。
その後、高校時代の友達と会って「プロポーズ!?羨ましい〜!!」と多くの友達から言われ、たくさん話した後、美緒は渉に迎えに来てもらって家へと向かう。
「実はね、特別な日だから作ったケーキがあるんだ」
「本当!?楽しみ!」
母親が作ってくれたオレンジのケーキだろうか、それとも渉が得意なモンブランだろうか、わくわくしながらリビングのドアを開けた美緒は、テーブルの上に置かれたケーキを見て固まる。
「渉くん、これって……」
そこにあったのは、美緒から両親を奪ったブランデーケーキだった。ふわりとブランデーの香りが漂う部屋で、渉と過ごすようになってから考えることのなかった事件のことが蘇る。