スイーツは甘いだけじゃない
フッと笑った渉を美緒は睨み付けるも、その唇を呆気なく奪われてしまう。何度も無理やり口付けられた後、渉はまた美緒のお腹を撫でた。
「どんなに美緒が逃げたいと思っても、もう逃げられないよ」
苦い絶望の海の中、美緒はずっと溺れ続けている。
美緒の甘い幸せに満たされていた人生が苦い海に突き落とされたのは、美緒が十歳の冬休みのことだった。
「渉くん、薄力粉はこれくらいでいい?」
「うん、大丈夫!じゃあこのボウルに入れてね」
「は〜い!」
美緒は幼い頃から、仲のいい親戚の家に遊びに行くことが多かった。それが渉の家である。
運命が大きく変わったその日、美緒はパティシエになるために製菓の専門学校に通っている渉と共にケーキを作っていた。いつも働いてくれている両親に何かプレゼントをしたいと渉に相談したところ、「じゃあ甘いケーキで二人を癒やしてあげようか」と提案されたのだ。
「さて、お次はこちらを入れます!」
「どんなに美緒が逃げたいと思っても、もう逃げられないよ」
苦い絶望の海の中、美緒はずっと溺れ続けている。
美緒の甘い幸せに満たされていた人生が苦い海に突き落とされたのは、美緒が十歳の冬休みのことだった。
「渉くん、薄力粉はこれくらいでいい?」
「うん、大丈夫!じゃあこのボウルに入れてね」
「は〜い!」
美緒は幼い頃から、仲のいい親戚の家に遊びに行くことが多かった。それが渉の家である。
運命が大きく変わったその日、美緒はパティシエになるために製菓の専門学校に通っている渉と共にケーキを作っていた。いつも働いてくれている両親に何かプレゼントをしたいと渉に相談したところ、「じゃあ甘いケーキで二人を癒やしてあげようか」と提案されたのだ。
「さて、お次はこちらを入れます!」