溺愛の檻から、逃げられない
「さてと。」
イケメンさんは胡座をかいて頬杖をつき、私を見た。
また真っ黒な目が見えて、私も思わず正座してしまう。
殴られる…?
殺されるの?
私は震える唇を必死に動かそうとした。
大きい男の人達が行って心のどこかでは安心したからだろうか。
緊張糸がぷつんと切れたかのように無意識に涙が出てくる。
幸い流れ落ちるほどではなかったが
涙が滲み、視界がぼやけた。
「ぁ…あなた……は、
り…りゅうかの総長なんです……か?」