溺愛の檻から、逃げられない
支えられてながら着いた部屋は、布団が綺麗に整えられていた。
今私は、蒼さんと一つの布団に入っている。
最初は遠慮したんだけれど、強引に布団の中に入れられてしまった。
「ぁ…あのおばあちゃんは?」
「ん?おばあちゃん??」
正直、疲れたからか眠くて
今すぐにでも寝たかったけど…、
これを聞くかずには、寝るに寝れない。
「ああ、大丈夫だよ。今の所は。
部下に様子見にいかせたらピンピンしてるらしいし。
ただ、孫一人は怪我してるし、もう一人なんては失踪だから
めっちゃ焦ってたっぽいけど。」
蒼さんの声は小さい子供を安心させるような、聞きやすい声だった。
相変わらず低音だけど。